おー。青山学院大学と
きましたかー。
…吹奏楽とバトントワリングだから、
視点が忙しい。
吹奏楽も当然、「気になる」
おそらくこの楽団、
マーチング、やってるね。
指揮がそれっぽいし、
スーザホーン、あるし。

「あー!後半は、
 旗回すの、ありますねー!
 ダイナミックなんだよねー!」
「どうやって、持ってるんだろうね?」
「…ん?個人の好みはあるけど。
 まず旗は、絞ります。ぜったい」
「絞る…?」
「絞った旗と、広げた旗は、
 意味が、違うので。
 けっこう、いるとしたら。
 小指で、棒だけを持つ。
 他の指で、棒と絞った旗を持つ。
 上げるときは、絞ったまま」
「な?なんか?
 ちがうような…?」
「で、いざ『広げる』事態が
 起きてしまったら。
 小指以外の指を離して、
 『ぱん!』と振ると、
 確実に、旗は広がる。
 広げた旗を、頭上高く持ち。
 ちからいっぱい、振り回す。
 そして…出せるだけの、大声で…
 『停車ぁーーっ!!
  止まれぇーーーっ!!』
 他の旗持ちが、気がついたら、
 とにかくみんなで、旗を振る。
 伝われ、車掌に!!
 『車掌弁、引いてくれぇーっ!!』」

「…ソレ、
 駅員さんの、旗だよね?」
「あたし、
 駅員経験者、だもん。
 列車防護、たいせつ!!
 『いざというときに
  列車を止める 勇気持て!!』
 あ。だから。
 旗が広がってない、絞った状態だと、
 異常なし。通常、と。
 旗が、広がっていて、
 とにかく『振られて』いたら…
 それは、異常事態。
 運転士が目視したら、非常ブレーキ。
 車掌が目視したら、車掌弁引いて、
 非常ブレーキ。
 …ま。『戸締め合図』の時は、
 広げた旗は、
 『戸ばさみ、したから、
  もう一度、ドア開けて』の
 合図なんだけどね」
「あの赤い旗、名前あるの?」
「『フライ旗(ふらいき)』って
 良く言います。
 理由は知らない。みんなそう呼ぶ」

前方よし!!「ぷしゅー」
側面よし!!「しゅぅぅぅぅ…」
列車が動き出したら、
旗を下げて、出発監視。
…なつかしいねー!

「バトントワリングが、
 どこかに、飛んでいきましたが」
「…どこに、拾いに行けば
 いいんだろうねー
 新町?文庫?」
「そこでないことは、
 確かだと、思う…」