【放談住宅 2021/12/02】
えー。
しばらく、だまってましたのは、
母とあたしの記憶を突き合せて、
あたしの中学受験の
「輪郭」を、出してみたんですが。
…ねぇ。
飲み込めなくて、ねぇ。
悲惨だよ?

~我が家の大人たち~
・母
 祖父の介護と、自分の仕事で、
 まったく余裕なし。
 祖父が入院している病院で
 介護してるか、
 役所で仕事してるか。
 つまり。「いない」
・父
 毎晩、へべれけになるまで
 酔っ払って帰ってきては、
 「地元の公立中は
  荒れてるから、
  お前が行ったら、いじめられる!
  いじめられたくなかったら、
  勉強しろ!」…と、
 「嘘で脅しを、かけ続けた」
 地元の公立中は、
 まーったく、荒れていませんでした。
・祖母
 戦前生まれなので、
 中学受験の中身は、わからない。
 けど。
 「お金は持っているから、
  お金は、出す」

・祖父
 脳出血で入院中のため、
 なんにも、できません。
 そのため、勘定に入りません。

そして、この大人たち。
『意思の疎通は、
 まったく、できていません』

それぞれが、好き勝手に
動いている状態。

『この状態だったら、
 子どもを、中学受験から
 撤退させるのが、
 大人の、役割だろうが!!』

今さらながら、
母にきつーく、言っておきました。
「宿題の丸付け、
 したこと、ないだろ!」
「…ない」
「プリントの整理、
 したこと、ないだろ!」
「…ない」
「ふつう、そういうの、
 母親が、やってくれるんだよ。
 誰もやって、くれないんだよ?
 全部ひとりで、やったんだよ?
 会う大人ったら、
 酔っ払って帰ってくる、
 嘘つき親父だけだぞ?
 毎晩、脅すんだよ?
 自分は気持ちよく、酒飲んできて。
 そりゃ、怖いから、
 宿題しっかり、やるけどさ。
 真っ赤な嘘、じゃねーか。
 たばこ吸ってる本中の子、
 見たこと、あるか!」
「…ない」
「酔っ払ってる本中の子、
 見たこと、あるか!」
「…ない」
「あたしも、ないんだよ。
 ちったぁ、悪いことしたって、
 いいとは、思うんだけどねぇ。
 …どこが荒れてるんだよ、
 どこが!どこがっ!!」

もうね。
「落ちた」は正直、
どうでも良くなった。
(かなり前から、
 どうでも、いいけど)
よくぞ、よくぞ。
小3の終わりから、
小6の2~3月までの、中学受験を、
『子どもひとり、だけで、
 走り切れた…な』と、
当時の自分を、抱きしめてあげたい。

そして、もっと悲惨なことに。
「志望校を決めたのが、
 誰だか、わからない」
どうやら、祖母と父が、
勝手に決めた、模様。
うん。確かに、
学校見学に行ったことないし、
文化祭に行ったことも、ない。
志望校の校舎を見たのは、
『受験当日が、はじめて』

「こんなんで、
 やる気なんか、出るかぁ?
 恐怖心で、追い詰められて、
 突っつかれてる
 だけじゃ、ねーか!」
「…勉強してるところ、
 見たこと、なかった…」
「うん…
 とっとと、自分の部屋に入って、
 勉強始めないと、間に合わないし。
 これ以上、
 大人に余計なこと、
 されたくないから。
 まぁ、姿は、見せてませんでしたよ。
 当然でしょ!この状態で!」
「はい…」

誰も伴走してくれない、
中学受験…

そりゃ、悲惨だよ、そりゃ。
そりゃー、
トラウマにも、なるわ。

あまりに悲惨だったので、
その後、受験勉強自体が、
できなくなって、ねぇ。
「鉛筆握った瞬間に、
 やる気が、なくなるの」
あれだけ悲惨な思いしても、
落ちたんだよね…って。
なので、高校を決めたときは、
第6学区の都立高、
「下から、見ていきました」
水元…そりゃ、間違いなく、
引っかかると思う。
けど…あそこ。
金町から、けっこうかかるよね。
ちと、遠すぎる。
南葛飾…南葛ねぇ。
「キャプテン翼のイメージが強すぎて、
 なんか、いやだ」
キャプテン翼の「南葛市」って、
南葛飾高校が、由来だし。
そろばん塾で、
地元のサッカークラブの子に
いじめられたから、やだ。
(あたしの中での
 サッカーのイメージは、最悪です。
 野蛮な子がやるもの、としか
 思っていません。
 文句は、当時あたしを
 いじめていた、
 地元のサッカークラブへ)
葛飾野…まぁ、通えなくは、ないし。
学力はー…2校下げ、くらいか。
なんとか、引っかかるだろう!
…内申点のゲタも、
もらえる見込み、だし。
きーめた。
なんにもしなくても、受かる。

「志望校の下げすぎ」で、
先生や親から、色々言われたけど。
そこは、突っぱねました。

むなしく、なるんだよねー。
うっかりネットとかで、
中学受験の話、読んじゃうと。
母親が、宿題いっしょに
やってくれたり。
父親が、励ましてくれたり。
「そんな大人、
 あたしには、いなかった」

母親は仕事と介護で、
家に、いないし。
父親は、前後不覚になるまで
酒飲んで帰ってきては、
毎晩あたしを、脅かすし。
しかも、脅かす「肴」は、
『真っ赤な、嘘』
荒れてないよ、
あそこの中学校は。
祖母は、「戦前教育」なので、
戦後教育がわかんないのは、
しょうがないと言えば、
しょうがない。

そして、話は、
これで終わってない。
「合間合間に、
 祖父の介護とか、
 弟の保育園の送り迎えとか、
 やってた」
今で言う、『ヤングケアラー』
…なんか「怒り」が、
こみ上げて、来るんですが。

『こんな状態で、
 小3の終わりから、
 小6の終わりまでの、3年間。
 たった一人で、
 中学受験に立ち向かってたって、
 信じたく、ない』
信じたくないけど、
残念ながら…現実です。

そして、J専まで行っていた
エレクトーンは。
「祖母が勝手に、
 やめてきた、模様」
突然言われたもんねぇ。
エレクトーン、行かなくていいって。
そして、母親は、なんと。
「エレクトーン、
 嫌になっちゃったのかな」って
思ってたんだって!!
「嫌に、なってない!!
 弾いてたでしょ!自分から」
「誰が、やめてきたんだろうね…」
「祖母だと思う。
 オカーチャン、
 やめてきてないでしょ?」
「うん。行ってない」
「親父は教室の場所、知らないから。
 家と役所と飲み屋しか、
 場所、知らないからね?あの人。
 残るは…祖母、だよね」
「そう…なるね」

「そもそも、だよ。
 受験したのが、
 工業系の大学付属、
 一校だけ、って。
 あたし、大学で
 哲学やりたかったら、
 どうするの?
 大学受験、やりなおし?
 意味ないじゃん、中学受験」
「誰が、決めたんだろうね…」
「小学生に、
 わかるわけ、ないでしょっ!!
 10年ちょっとしか、生きてないのに。
 ま。
 引き算すると、
 父と祖母の二人、だけどね」
「…」母、絶句。
「言葉、出ないでしょう。
 これ、現実だからね」

「なんで…塾の試験。
 島本の試験、受けたの?」
「知らないってばさっ!
 祖母に、行けって言われて、
 訳わからないまま、
 受けちゃったんだって!
 中学受験の選抜試験だって
 知ってたら、
 白紙解答、出してた!!」
「知らなかった…」
「入り口から、
 だまされてたんだよ、あたし。
 …あーあ!
 祖母にだまされ、
 父に嘘で脅かされ、
 母はそもそも、家にいない!
 悲惨だろう、これぇ…」

ほんと、悲惨だ。
でも。
『逃げる、ということすら、
 知らなかったん、だよね』
見事、塾に「洗脳」されたからね。

聞いたことないよ、
こんな、中学受験。
と、言うか。
『あっちゃ、いけないよ』
だまして、塾に入れさせて、
脅しで、突き動かすなんて。

『子どもは、
 ゲームの駒じゃ、ねぇぞ!!
 …まったく』
「…はい…」
「生き残った罰って、つらいだろ。
 ずっと、やってきたんだけど」
「…はい…」

残酷では、ありますが。
母には、親としての責任を、
取って頂きます。

『実際に、
 中学受験に立ち向かったの、
 あたしだぞ!!』
…たった、ひとりで。

はぁー…ねぇ。
言葉が出なく、なっちゃったんです。
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