【放談住宅 2020/06/06】
どようびー。

「ヒマだと、
 ロクなこと考えない」
そんな感じの所から、
前から、思ってはいたものの、
あんまり話してないネタを。

「アルコール依存症」
今は「アル中」とは、まず言わないのだが、
あたし含め、なっちゃった側は、
平気でアル中、アル中っていう気がする。

…実は。
『2種類、あるんじゃないか』
という、気がしてます。
勝手な、思いつき、です!

ひとつは。
・自分や現実など、つらいところを、
 見たくない。何とかして逃れたい。
いわゆる「いろいろ」ですよ。
何使ってでもいいから、逃れたい。
…酒では逃げられないんだけどね。
ま、このタイプの方が多い気がします。
「逃避型」と、しましょうか。
そして、もうひとつは。
・純粋に、頭の回転をゆるくしたい。
 できれば、止めたい。
疲れるからねぇ。ヘタに頭が回ると。
酒入ると、「いーかんじ」に
ぽーっと、するからねぇ。
このタイプは、「すごく少数」という
気がしてます。
…名づけ難しい。「静止型」で。

どちらも、酒の魔力で、
酒を飲めば、「なんとか、なる」
…気がしてるだけ、なんだけどね。
酒では現実は、変わんないからね。
ただ、いずれにせよ、
「手段が、すごく簡単」
コンビニ行って、酒買って来て、
かーっ!と、飲めばいい。
30分かかんないよね、飲んでから。
もう10分とかそんなもんで、
「つらい状態」から、逃げられる。

ただ、ですよ。
…今回「ハームリダクション」は
脇に置かせて。まとまんないから。
一度、「アルコール依存症」の診断が
ついて、しまったら。
「断酒」、完全に酒やめないと
いけないんですよ。
あれだけ便利で使い勝手良かった酒が、
『ダメ』
治療する側も、断酒の難しさは、
よーく、わかっているから。
「あの手」「この手」を
差し伸べますが。
『酒、止まんない』
簡単に酒が止まれば、
久里浜のあそこは、いらないんですよ。
赤城の山奥も、多少ちっちゃくなるかも。
ただね。「病気」なんです。
「酒がやめられない」病気。
病気と言う観点、
大切。すごく、大切。

ここで。
さっきあたしが勝手に作った、
二類型、これ出してくると。
「逃避型」
・自分や現実など、つらいところを、
 見たくない。何とかして逃れたい。
自らを、何とかする、
現実を、何とかする。
ハードなんて、もんじゃーないですよ。
何ともならなかったから、
「見えなく、しよう」
何度も酒に取りつかれちゃー、
入院したり。デイケア行ったり。
何年も酒が止まってたと思ったら。
「あっさり、戻った」
自助グループ行けば、そういう話は、
いっくらでも、ある。という感じです。
じゃ、酒を止めるには。
「現実を、なんとかしないと、いけない」
一人でやるのは、難しいから。
医療の力、行政の助け。そういうものを
組み立てて行って、変えていこう。
…大変でしょ?根っこから、だから。
なので、
「断酒ができて、回復している
 アルコール依存症者」は、
ものすごーく、少数。残念ながらね。
でも。「そこへの道は、ちゃんと、ある」
気の利いた医療機関であれば、
ぜーんぶ、お膳立てしてくれたりする。
ただし、ただしです。
『自分で、歩かなきゃいけない』
個人的には、「逃避型」の一番のポイントは、
ここじゃないかと、「勝手に考えます」
一番のポイントであり、
『いちばん、つらいところ』
命ある限りは、やり直せるから。
…妙に「どこか」で、
口にしたフレーズだなぁ。

では。
「静止型」
・純粋に、頭の回転をゆるくしたい。
 できれば、止めたい。
これね。「酒以外の方法」って、
いっくらでもあるんですよ、実は。
「向精神薬を、うまく調整する」
入口は、ここからのような気がします。
でね。ミーティング、必要だよ?
必要なんだけど。
むしろ「他のプログラム」
作業療法とか。音楽療法とか。
そっち、大切なような気がします。
けど。「院内ミーティング、サボると」
卒業が、遅く、なるよ!!
で、しばらく断酒をして、
治療者や患者仲間とかと、
コミュニケーションを
重ねて行くうちに、ですよ。
「メリット・デメリットを
 てんびんに、かけると。
 …酒ってデメリットしか、
 なくない?」
まずは。
「金がかかる」
お酒をやめただけで、
何か生活、すごく楽になった!
あるあるー。
いつも財布に、いくばくか入ってる、とかね。
「対人関係」
もともと、「いい人」が多いですからね、
このタイプは。
逆に言うと、「いい人」だから
疲れちゃう、とも言えると思うんです。
で、しばらく酒をやめて、
気が付いてみると。
酒なくても、話はできるよね。
むしろ、余計なことしないから、
酔わない方が、楽じゃない…?
あとしまつ、要らないからね。
「社会性」
もともと問題ないんですよ、
このタイプは。
むしろ、親和性が高すぎたから
疲れちゃった。みたいなね。
「距離の取り方を、覚える」
逃げるも手段だ、とかね。
…つらつらと、書いたように。
「静止型」の場合。
「逃避型」と比べると、
酒をやめるために「やること」が、
ものすごーく、少ないんです。
そして、最後に残るのは、
『酒をやめ続けること』
けど、上記の「メリット」を
実感していたとしたら。
「飲まない方が、
 もしかしたら、楽?」
あえて危険なことは、
しなくて、いいよね、と。
死ぬからね!酒は。


えー。
そろそろ、気が付いた方が
いるとはー。思うのですが。
あたしは「静止型」じゃ
ないんかいねー、と
思ってます。
「静止型」は、断酒することに、
ほとーんど、努力、いらないんです。
だってさぁ。
せっかく、治療側の主治医と、
いい関係ができているのに。
壊す必要、ないんだもん。
お金もいつも、いくばくか、あるし。
うっかりすると、
口座に忘れてた残高があったり。
…ま、使いすぎることもあるので、
「金が無え」ばっかり言ってることも、
結構あるけどね。
そして、お仕事してるから、
毎月お給料いただいてまーす。
そして。「え?」みたいな話だけど。
「断酒していることすら、忘れる」
お酒自体、忘れちゃったー!みたいな。
実際、夢の中で、酒飲んだとしても。
…なんじゃこりゃ。うげ。まずー。
あたしは、そんな感じです。
けどね。
「あたしは、いい人じゃ、ないよー!」
ふっふっふ。

ただ。
「静止型」
ひとつだけ、「あれー…」みたいなこと、
あります。
院内ミーティングでも。
自助グループでも。
『似た人、あんまり、いない…』
自助グループから「消えてゆく人」の
結構な割合は、実は、
「静止型」なんじゃないかなー。
勝手に。そう思ってます。


いずれにせよ。
一番難しいこと。
『断酒をすること』
これです。これ。
「あたしが15分後に、
 酒を飲んでいない保証」
どこにも、ないでーす。
けど。「シンプルなこと」
でもあると、あたしは思ってます。

あくまで、
『素人患者が、勝手に考えた』
こと、なんで。
『テキトーな、よみもの』として、
お楽しみいただければ幸いです。
(95号)