【放談住宅 2020/08/24】
えー。気づいた方もいるかとは
思いますが。
今日は『試験』でした。
…なにも、いわないで。


Wedgeで森伸之さん、
あたしは敬意をこめて「森先生」と呼びたい。
森先生のインタビューが掲載されております。

歳取ったの?森先生。
変わんないなぁ、この人。

そして、似たような本はあれど、
「東京女子高制服図鑑」の著者は、
「森伸之」しか、考えられないのですよ。
…改訂が止まって25年ぐらい経ちますが。
そして、あたしが思春期、中学生の時に
この本に出会い、手に入れたということは、
その後の制服、そして高校と言う存在に対して、
あたしに多大なる影響を与えている。
そう思っています。

「刺身の盛り合わせ」を例にとると。
この本では、刺身は「制服」なのです。
女の子は、あくまで「つま」なのです。
こういう本、なかった。
「女子高生についてくる存在」として
制服が取り上げられることは、あれど。
純粋に「制服」だけを扱い、
著者としても編集者としても、
そっちに走りがちな要素が、
見事に消された。
「エロ抜き」

そういう本なので、
中学校に持って行って、
女の子ときゃいきゃい読んだとしても、
「何の、問題もなし」
先生が何か言って来たら、
「はい」と、堂々と差し出せる。
書店で、あの分厚い高校案内の
脇に並べられた位の、本ですからね。

まぁ、ぱらぱらとめくってみると。
体感で、取り上げられた制服の中で、
「85%以上」の制服は、
「変わってしまって、今、ないです」
雙葉とか、東京女学館が変わったら、
そりゃー大騒ぎになるので、
変わらないとは思いますが。
「変わらない」と、信じていた、
和洋九段が、見事に変わっちゃたんですよ。
…残念ですが、「理由の一つ」を聞いたら、
仕方がないこと、と、思いました。
本の制服から、変わった。
と、思ったら、「また、変わった」
そういう学校も、結構あります。

「見たり、見なかったりの
 山脇どーなったん?」と思ったら。
あのワンピースを、第一制服として残して、
ブレザー系を第二制服にしたようです。
「山脇なら、そういうこと、やりそうだ」
「見事に残しつつ、変えたんだ」
さすが、日本で最初の洋装制服。

あたしの中学・高校と言えば、
時期としては、ちょうど制服が
「ブレザーとチェックのスカート」に
変わり出した時期です。
あたしとしては、制服は、
「紺」で、いてほしかった。
そして、長くて6年間の制服に、
ブレザーはなぁ…と、思ってた。

「素材と色と、形が変わって良ければ」
ブレザーとブラウスとスカートは、
年齢問わずに、着られるのですよ。
「思いっきり形が変わって良ければ」
女性のスーツも、近い存在ですよね。
「では、セーラー服はどうか」
やっぱり、子ども服から始まり、
高校三年が終われば、着られなくなる、ものでしょ。

まぁ、「小学校の基準服が消えた」という
個人的事情もあれど。
「いつか、着られなくなるもの」
それが制服じゃないかなーと、
『勝手に、思ってます』

なので、キャラクターを思いついても。
「いつか、卒業しなきゃいけない」
無駄な抵抗は、失敗に終わりました。
舞台や、すごく身近なものが、「終わる」
それが、高校なんじゃないかと、思います。
「だから、力があるんじゃないか」と、
個人的には思います。

まぁ、制服を「観る」という視点に立っても、
時代は変わりました。
この本が書店に並んでいた頃は、
街角で、気になる制服を見かけて、
「どこの学校?」と、思ったとしても。
なんとかして、下校の逆をたどったりして、
学校を突き止めないと、「わからなかった」
今では、学校名をGoogle先生に放り込めば、
学校公式Webページに、
あっさり制服が載ってます。

あたしは、
中学校が学生服とセーラー服、
高校が都立紺ブレザーでしたからね。
「制服で高校選んどけばよかったー」と
思わなかったことも、ないです。
まぁ、「ラクに入れる」が第一優先でしたので、
仕方のないことですが。

でもさ。
箱を開けて、制服を取り出して。
スカートを出して、ウェストを合わせて。
上半身に、制服をまとって。
そして、鏡を見てみる。
『一回、やってみたかったぁーっ』
(ブレザーを想定してないから、
 ブラウスが出てこないのは「わざと」です)
頭に、思い浮かべてみても!(ばんばん!!)
「何かが始まりそう」って言う感じが、
するじゃ、ないですか!!
「えんえん、夢見てる」
「熱病にかかったまんま」と、
言われてもいいです。はい。
(しつけ糸どうすんの?とか、
 無粋なことは、言わない!!)

「セーラー服のタイ」も、
実際「おはなし」書いていて、
「道具」としては、
「すげーっ!」って、思うもん。
描き方、何通りあるんだ?みたいな。
まぁ…それだけ、中学校の授業中に、
セーラー服を「ぼーっ」と、
見ていた、ということだと思います。
「ねぇ、あの子ずーっと見てたでしょ」
「あ、うん。ごめん、制服見てた」
振り返られて、
「ちょっと、ひどくなーい?」
「こっち、黒だぞ!
 ちょっとは夢、見させろ!!」
そして、いつもどおりの
休み時間トークに、
入っていけたんだよね、あの頃は。

そして、最近の「選べる制服」も、
ほんの少し、寂しく思うところもあり。
「紺の制服が、消えるという、ことだからね」
(174号)