生徒会役員も変われば、
生徒会担当の先生も、変わるので。
「まともに整理しようという
 話すら、出てきません」

ほー。
離任した校長先生の名前が入った、
賞状の紙、ねー。
「だから、これが山ほど
 ここにあって、どうすんだ!!」
メモ用紙にすら、ならん!
キャビネットのこれ、なんだ?
何枚もあるけどー…
「ガリ版のヤスリ盤!」
ロウ紙も、鉄筆もないのに、
今さらどうすんだー!
「でぇ?
 マジック見つかった?」
「こっちにも、なーい」
「ふるーい不用品ばっかりで、
 田舎の記念館だね、これじゃ。
 こないだ、ホワイトボードに、
 間違えてマジックで書いたとき、
 その後どうしたんだっけ?」
「ここに置いたら、まずいって、
 どこかに離して置いて…
 覚えてない。ごめん」
「事務室でわけてもらおう。
 もう、しょうがない。
 じゃ、かいちょー!」
「書記でしょ?書くものだし」
「学年が上で、肩書が立派な人が
 言えば、とおりやすいの!
 よ!生徒会長!」
「前にも、こんなことが…」
「何か言ったー?」
「いってきます!!」

「そう言えば。
 ゴミ捨て場の、灰色のデカいの。
 あれ、なーにー?」
「あー。
 柱上トランスって言って、
 電気を高圧から低圧に
 落としたりするために、
 電信柱の上にあるもの…なんだけど…
 なんで!あそこに沸いてるの!」
「先生も、わかんないって言ってた」
「学校のいろんなとこに、がらくた…
 まぁ、火事にならないだけ、いいか」
「火事?あったの?」
「あれ?有名な話だと思ってた。
 理科室の中の暗室。
 写真の引き延ばし器、消すの忘れて、
 一回、焼け落ちた。
 ただ、小さな暗室だから、
 今の形になんとか、作ったってー」
「良く知ってるね!」
「職員室にいると…先生がヒマだと…」
「あー。良く、つかまってるね…」
「マジック3本、もらってきた!!」
「じゃー、生徒会らしくー。
 …模造紙書き、始めますかー。
 はい、叩き台の式次第」

さすがにその後、入れないので、
今の生徒会室、どうなんだろ。

「あのまんま」でも、
不思議じゃ、ないですけど、ね。
事務用の机はなんと、
「昔ながらの、ニス塗りの木製」
不用品集めて、作られたような、
生徒会室、だったなー。