【放談住宅 2020/09/17】
まぁ…あたしの歯、ね。
あからさまに、八重歯があるし、
上の歯と下の歯で、
中心が合ってないんだけど。

『これでも、昔、
 矯正したんです、歯!!』

乳歯から永久歯への、生え変わりの時ね。
上の歯の歯並びが、
「ぐちゃぐちゃ」に、なっちゃったのよ。
真ん中から半分は、いいんだけど、
「残りの半分、受け口」みたいに、
歯の真ん中から、生え方が変わっちゃった。

というわけで、親戚の歯医者さんへ
連れていかれまして。
こうなっちゃう理由は、
「乳歯が邪魔して、
 永久歯が曲がって生えちゃう」
というわけで、
片っ端から乳歯は抜くことに。
で、「かぽ。」ってはめるタイプの
器具でもって、矯正したんです。

目的が、審美目的、つまり
「見た目の美しさ」ではなくて。
そもそも、「歯としての機能」が
おかしくなってるから、
治そう、という理由の矯正です。
それにー、子どもだと、
「飽きて治療が、長続きしない」
八重歯残ったけど…
治療前からは、はるかに、
まともに、なった!!
…というわけで、矯正は終了に。

乳歯抜くときの、
麻酔の注射が嫌いでねー。
「麻酔嫌い。なしが、いい」
「…麻酔なしで、抜いていいの?」
「うん、いい」
「すっごく痛いよ?本当にいいの?」
「いい!」
押しのよわーい、優しい先生なので、
「じゃ、抜くよ?
 …みんな、押さえて」
押さえる?
あんぎゃーーっ!!
…リアルに星が見えました。
すっげー痛かった。
あご、外れるかと思った。
乳歯で、根っこがないとは言え、
あそこまで、痛いとはー。

「ね、痛いでしょ?」
「ふがふが←痛くてしゃべれない」
「次からは…麻酔かけようね」
「こくこく」
…普通、乳歯とは言え、
お願いしても「麻酔なしで抜く」は
やらないはず、なんだけどね。
先生、押しが弱くて、優しいから、
子どもの言う事聞いて、
本当に麻酔なしで乳歯、抜いてくれた。

おかげで、麻酔嫌いは、
克服できました。
克服しちゃったもんだから、
歯医者さんで何されても、
「何するのか、
 わくわく、するよね!!」みたいに
なって、しまい。
大人になってからは、
「歯医者さんでの治療、
 楽しくて!楽しくて!」という、
ヘンな患者の、できあがり。

「優しくて押しが弱い先生」は、
かなり前に、お亡くなりになったので。
「近所の歯医者さん」が
餌食になりましてー。
平日、会社が休みの時に、
突然電話かけてー。
『天気がいいから、
 親知らず、抜いて!!』
明らかに、電話の向こうで、
先生のため息が聞こえた後で、
「上の右、だよね。
 4時からなら、来ていいよ」
やったぁ!!

抜歯だ、抜歯。
永久歯抜くの、はじめてー。
あの台に乗っかって、
わくわく、していたところ。
先生が、探し物しながら、
「あれぇー?ない」
…ない?
「ペンチがねぇ、左用しか、今ないの。
 抜けると思うけどー、
 これで、いい?」
「抜ければ、いいです!」
「じゃ、麻酔ね」

「歯科用の注射器って、
 なんか、すごいですね」
「歯ぐきって、固いからね。
 思いっきり力かけないと、
 麻酔が入らないの」
「へー!初めて知った」
「…はい、じゃあ、始めるから、
 …黙って

しっかりと麻酔を入れたあと。
「ぱちっ。ぱちっ。
 やっぱ、引っかかんないかなぁ…
 行けそうなんだけどなぁ…
 …つかめた。抜くよー!
 みり。みり。みり。みり。
 …ふんっ!よし、抜けた。
 はい、ガーゼしっかり噛んで」

「じゃー、来週、見せに来てね。
 天気がいいから、抜歯しろって
 言い出す患者さん、初めてだよー。
 下の親知らずは、
 完全に埋まって、横向いてるから、
 ウチじゃ抜けないからね。
 抜くなら口腔外科、行ってね。
 ま、抜かなくとも、問題ないけどね」
「先生…抜いた歯、ほしい!!」
「えー…。
 薬液処理して、渡せるようにするから、
 来週来た時に、ね」
「やったぁ!」
「なんか…楽しそうだよね」
「実際、たのしいです!!」
「(はぁ…)ま、来週来てね」

楽しいから!という理由も含めて、
歯医者さん、行きたいんだけどー。
仕事の都合で、
どこの歯医者さんにしたものかー。
悩んで、行けてないです、歯医者さん。

あのドリルも、へいき!
むしろ、面白い!
「おー!ついに!削るんだ!
 痛いかな!痛いかな!」
「神経まで行ってないから、
 今回はたぶん、痛くない」
「じゃ、お願いします!」
そんなノリで、
虫歯治療してもらったことも、あります。
「あの台」自体が、
わくわくするんだよなー。
「ぐぃーっ」って動いて、
おもしろくない?アレ。
うがいの水まで、出ちゃうし!
「ユニット」って言うんだって、アレ!

やっぱ、「ヘン」かしら?
(198号)