【放談住宅 2020/09/28】
「理論上は」可能だけど、
まさかー。そうする学校が…
という、淡い期待を
見事打ち砕くニュースが。

兵庫県の中学校でね。
「男女ともスラックスと
 ブレザーを標準にする」とのニュースが。

「一応」、一応だよ?
「スカートにこだわる声にも配慮し、
 年度当初に申請すれば
 男子も含めて着用を認める」とのこと。
これー…
年度当初に限定する理由が、
さっぱりわからん。
「思い切って、えいやっ!」
するんだから、
「いつでも、いいよ」が、
本来的な『受け入れる』じゃ、ないの?

で、リボンないの。ネクタイだけ。
妙な統一感。
ちょっと不自然に、あたしは感じる。
ブレザーにネクタイ、スラックス。
見方によっては、男性の象徴。
学校、それ一色。
「男子しかいない」って感じても、
不自然ではないと、思うんだけどなぁ。
あたしだけ?

つまり、だ。
男女の裁断の差を無視してしまうと。
男女の制服の違いは、
「合わせが違うだけ」
男の子っぽい服装が苦手な子には、
3年間、地獄だぞー、これは。

締めくくりが、ふるっておる。
校長先生の談話。
 「社会の理解がまだ十分でなく、
  (LGBTなど)性的少数者であることを
  表明しずらい雰囲気がある」と指摘。
 今回の見直しにより
 「男女分け隔てなく
  着やすい制服になった」と強調。

…あのー。
MtF/MtXは、
「二重に言いづらくなった」と
思うのですがー。。。
「男性的なもの」が苦手な子は、
どうするんさ。
「男女分け隔てなく、着やすい制服」に…
『なって、ないぞ!』
特例でスカートの逃げ道、付けたとしても。
まず、心と体の性が、一致してないと
表明する。
その上で、特例となるスカートを
認めてもらう。
…ハードル高すぎ。その上、完全に浮く。
運営側の自己満足じゃないの?これ。

いや。「ふと」思ってしまったのだが。
教育現場では。
「女性から男性に、と言う子はいるけれども、
 男性から女性に、と言う子は、いないだろう」
という前提の下で、動いちゃってるの?
この手のニュースのたんびに、さ。
なーんか、MtF/MtXは「すっきりしない」
結末になるよねー?
今回の新制服は、みんな、
スラックスにネクタイ。
「男性側に寄せすぎ」と思うのは、
不自然…なんでしょうか。

う゛ー。祖母筆頭に、家族はノリそう。
そして学年の子も、「さもありなん」と
見てくれそう。
『あたしの時に、
 勝ち取っとくべきだったか?』
男の子が、女の子の制服を
着るということを。
平成になったばっかりの時代で。
「そんな子も、いた」という
歴史は残せたよねぇ?

『でも、言えないよぅ』
受け入れてもらえそうって、
わかっていても。
何度も、調理実習を
「乗っ取った」男の子であっても。
「行ける、行ける、
 これだけ水、出てるんだから。
 ざくっと混ぜて…はい、お皿!」
そんな感じに、フライパン握っていたのは、
あたしだ!!

いやね。当然のことながら、
「もみもみ」したんですよ?
今回の制服。
検討委員会立ち上げて、しっかりと。
在校生や、進学予定の小学生らを
対象にアンケートも取って。
『けど、言えない・書けない』
という雰囲気、
なぜ見事に落っことすんだろうねぇ。
「けど、スカートにしたい」と、
アンケートにすら「書けない」
男の子の存在…
「いなかったかも、知れないけど」
将来へ向けての準備として、
もう少し、ハードル低めに、
なにかなかったんかい、ねぇ。

うん。
「せめて、ウチぐらいは」
文句付けておきますよ?
せめてもの、くさびとして。
…安物のふせん紙のように、
すぐはがれてしまう、気もしますけど。

MtF/MtXは、
「もんのすごく、言いづらいから」
ある程度、ガス抜きして、
ガス抜きして、っていう機会がないと。
「いざ変わったとき、
 思いっきり不自然になっちゃう
 気がするのよ」
ずーっとひとりであっためて、
発酵させていますからね、思いを。
一歩間違えば「腐敗」しますからね。
こう、リアル女子との交流の中で、
「あ…そうだったんだ」って、
「夢と現実のすり合わせ」をして、
自然な姿になるんじゃないか、と
あたし個人は、思うのですよ。
けど。「一気に男性側に寄せられた」
しかも、男の子も女の子も、まとめて。
ひどくないー?としか、言えないなぁ。

実際に、小学校5年生の時は、
堂々と手芸部にいて。
小学校6年生の時は、
休み時間に、かぎ針で編み物をしていた
男の子であった、あたしであっても。
『さすがに、ちょっとー…』
視点が抜け落ちすぎてる、
気がしてしまいます。
「言えないし、気付かれてもいけない」
とっくの昔に、気づかれてるんだけど!
何とか「言い訳」は、あるだろうと
思ってる訳ですよ。

周辺の学校へ、無条件進学先変更かねぇ。
「それも、かわいそうな、気がする」

『ヘタに、いじんないほうが、
 いいんじゃないのかー?』
男の子側は、ものすごーく、言いづらい。
気付かれたら最後。
卒業まで、だまってるしか、ない。
これに誰か、気付いてもらえるまで。
「男子スカート問題」に、
なんらかの結論が、出るまで。


「生徒会の書記が、実はそうだった。
 そして、変わった」
これ、やっぱインパクトでかいよなぁ。
けど、あの当時じゃ、ムリだって!!
頭の固い、地元町会のじじいを、
説き伏せる力なんぞ、ないわい!!

本来?であれば、ね。
「そこに力を貸してくれるのが、
 大人の役割」なのではないか。
そう思うんですが、
実際は望み薄だということは、
『実際に過ごして、思いました』

「だから、せめて」
ここの記事として、
書いておきたいと思います。

いやー。かわいそうだー。
「赤じゃない、真っ黒いランドセル」が、
過ぎたと思ったら。
『希望すら、消えてなくなっちゃった』
はぁー。
うまく、逃げてね。逃げ道、探してね。
隠れて自分が出せる場所、探してね。
『それを、全力でバックアップするのは、
 こう決めた大人に課せられた、義務だぞ!!』
(209号)