【放談住宅 2020/10/30】
さー、この記事のコメント欄は
こわいぞー!
爆撃されるんじゃ、なかろうか。
「かよわいから、
 あんまり、いじめないでね」とか
逃げ打って、いいスか。

まー、話の発端は、
足立区に続いて春日部市で起きた、
議会での差別発言。
「LGBT差別なんて存在しない」
これさ。「ない」って言い切ってる訳だから、
「ない」を証明しないと、いけないよね。
それこそ、市内の畳を
ぜーんぶひっくり返して見て、だよ。
「とりあえず、
 畳の裏には、なかった!!」と、
やっと堂々と言えるんじゃないか、
とも、思うんです。
「ウチの屋根裏の畳が残ってるぞー」とか
ヤジ入れてみたりして。

けど。
あたし、ふと思うに。
『「中」の方が、差別もんのすごい…よね』
とも、思うんです。
ほら。まず新参者は、仲間に入れないとか。
多少近づけたとしても、
「これやってないと…違うよね」とか。
あたしみたいに、手術も受けてなければ、
恋愛もしたことない人は、
「ぱしーん」と、弾き飛ばされる…みたいな。
「めんどくさい」と、あたしは感じ、
界隈から離れちゃいました。

その点、Xジェンダーは、
「その人が、すべて正解」だから、
めんどくさいこと、言いません!
あたしも言う気は、ないです!!
「行ったり来たり」でも、
まーったく問題、なし!!
物見遊山でも、かまいません!!
「今なら洗剤3コ…4コ、つけます!」
「新聞の勧誘かい!!」
…冗談は、ともかく。

まー、若い頃、さー。
預金通帳眺めながら、
ちゃんと診断、受けようか、とか
思ってた時期、あるんです。
「なんで、預金通帳…?」
「すげー金、かかるんだって!!
 手術まで、いかなくとも!!」
けどさぁ…怖かったんだよね。
『違ったら、どうしよう』
成育歴とかは、行けると思うんだけど、
「向こうへ行ったら」
幸せに、なれるの、か…?
これ、戻れないんだ、よ…?

はーい。
「びびり」「へたれ」なので、
やめました。
この決断は、ちゃんと性別移行した人から、
「何言われても、しょうがない」と
ずっと、思ってました。
うん、負い目だったよね。

当然、
「近寄ることができるコミュニティ」なんて
なくなっちゃいまして、ね。
怖いから、セクシュアルマイノリティの
世界自体から、離れてました。

「運よく、
 引っ張りこんでくださる方がいて」
いろんなセクシュアリティが、
ごちゃっとした集まりには、
入れるように、なりました。
けど。
「自分のセクシュアリティ」が
何だかわかんない。説明がつかない。
…しばらく「放浪」が始まります。
そして、
「Xジェンダーで、アセクシュアル」
らしい、というところに落ち着きました。

確かに、ね。
「性同一性障害」には、診断基準、あるよ?
けど、そこで本物だ、偽物だと言い出しても、
あたし個人としては、「意味…あるの?」と
思うんです。
まぁ…さしものあたしでも、
「それは、違うだろ」と思うこと、
なくは、ないですよ?
けど、それ言い出しても、しょうがないし、
何より『めんどくさい』
お近づきに、ならなきゃいいだけの、話。
そして、噂話や陰口は、
どこかの喫茶店かなにかで、
「こそっと」やればいいだけの、話。
ネットは、ね。世界中から見えるからね。

そう考えると。
「内側」での差別が、あるんだから、
「外側」で差別が、ある程度起きてしまうのは、
これ、両輪じゃない?とも、思うんです。
確かに、差別がないのが理想。
理想を目指すべき、というのは賛成です。
けど、「足元、どうなの?」というところが、
あたし個人としては、どうしても、引っかかります。

まぁ、理想論だけれども。
「大きな運動」とか、「エネルギー」とかで
抑え込むような、方法よりも。
言い出せる人が、じわっ、じわっと、
「いるんだよー」って、言って見る。
そして、「そいやー、いたね」と
なんとなーく、思い出してもらえる…ような
進み方ができないかなー、なんて
思ってみたり、します。

しかし、この方法は、
多大なる欠点が、あります。
そう。「めんどくさい」
ご飯食べるための、小銭を稼ぎ出すだけでも、
そうとうに、めんどくさいのに。
いちいち、「出し方」を考えながら、
じわっ、じわっ、なんて、
できるかどうか。

たまーに。
世の中は、「めんどくさい」が集まって
できてるんじゃないか。
布団の中で、そんなことを
思ってみることも、あります。

『そろそろ、布団から出るのが、
 めんどくさい時期だぞー!』

この話、結論は、あえて「ない」です。
結論つけると、さ。
この話も、「めんどくさく」
なっちゃうから、ね。
(237号)