【放談住宅 2021/02/24】
思い出っつーか、今でも、
実家に行けば、あるんだけどね。

「家具調ミシン」
むかーしのミシンは、ね。
んー…
中途半端な高さの、戸棚?
見てくれは、ほんと、家具。

まず、前扉を開けて、
左真横に、出す。
次に、上面の板が二重になっているので、
「よっこらしょ」と、左に広げて、
さっき出した前扉で、支える。
そして、中でミシンが寝てるので、
「よい、しょっ!!」と、
上に出してきて、セットすると、
「ミシンが使える、状態になる」
…金属筐体のミシンだから、
重たいの、なんの。
ネットで探してるけど、見つかんない。
ジャノメ670型、ハイドリームに
似てるんだけど…色が違う。
でも、ミシン自体は、こんな感じ。
1964_l
「昭和39年とか、言ってるぞ!」
まぁ、そのくらい古いと思う。

ハイドリーム、見てると、
使い方、わかる。
いちばん左から、
上糸調子・模様選択、
右下行って縫い目長さ、
押し込むと返し縫い。
その下のレバーが、
ジグザグの振り幅調整。
右下の、向きが違うレバーが、
送り歯調整。
強・弱・送らない、が選べたはず。

「これでいて、
 ものすごい数の模様が、扱えます」
そんな様子、ないでしょ?
確か…模様選択ダイヤルを、
右?に回し切って、もっとひねると、
「カムが入っているところが、
 ぱかっと、開く」
写真のハイドリームだと、
ミシンの上側に、切れ込みがあるでしょ。
ここが、ぱかっと開くの。
で、ジグザグの振り方や、
布の送り方を、機械的に記録させた
「カム」という部品を、交換できる。
…あたしが扱ったのは、確かー。
30個くらいは、カムあったはず。

で、
「立派な家具に、収めた」理由だけど。
『まず、高い』
写真のジャノメのハイドリームは、
昭和39年で、40,000円。
…大卒初任給、19,100円。
嫁入り道具とか、そういう、
「記念の品」的なもの…だったらしい。
…ウチのは、何の記念なんだー?
「祖母がその気になって、
 何かの記念だからって、買ってきた」
とか、そんな感じなんだろうな、たぶん。

…そして。
『振動がすごくて、やかましい』
半回転釜と全回転釜の、違いなんだけど。
半回転釜は、
一番上で釜が上糸をすくったら、
上糸を釜の反対側まで、回す。
てんびんが上糸を引っ張ると、
上糸が、釜の反対をとおって、上がる。
「釜(=下糸のボビン)の周りを
 上糸が一周するので」
上糸と下糸が、交差する。
次のステップでは、
釜の回る向きが、逆になる。
「右半回転・左半回転・
 右半回転・左半回転…」と、
半回転を続けるから、「半回転釜」
…針の下で、金属の釜が、
右だ!左だ!と、忙しく動いているので。
縫っている感じとしては、
「かた、かた、かた、
 がたがたがたがたがたーっ!」
フットコントローラー、べた踏みで、
三重縫いなんかすると、
家具全体が、がたがた言ってる感じ。
「…そのがたがた、
 なんとか、ならんの…?」
これを解決させたのが、全回転釜。
釜が上糸をすくったら、
上糸を釜の反対側まで、回す。
ここまでは、半回転釜といっしょ。
ここで…
「釜の回る向きを変えずに、
 ぐるぐる回れば、いいんだよ!!」
釜が一周するから、「全回転釜」
縫っている感じとしては…
「ふい、ふい、ふい、ふい、
 ふいふいふいふいふいーっ」と、
がたがたは、あんまり、しない。
(プラスティックの
 ギアが多くなったとか、
 そういう理由も、あるけど)

ただ…特に水平全回転釜は、
「分解が、しづらい」
「下糸調子が、変えられない」
「力は半回転釜に、負ける」
などの、家庭用ではそこまでー、だけど、
水平全回転釜の欠点も、ある。
なので、「職業用ミシン」では、
「垂直全回転釜」という、
「いいとこ取り」した機構が
入っているものが、多いです。

小学校3年生の頃。
「なんだ…これ?」と、
家具みたいなのを
開けてみたら、ミシンだった。
付属品もそろってるし、
糸もハギレも、ある。
説明書まできちんと、ある。
説明書読みながら、上糸かけて、
ボビンケースをセットして、
下糸すくって、縫ってみたら…
『縫えたっ!!』
その後、おもちゃにして、
いじくっているうちに、
「直線と、単純なジグザグは、
 マスターした」…という感じ。
…下糸なくなった?
「ボビンに巻けばいいんだ、巻けば」
はずみ車をゆるめて…
糸かけなおして、ボビンをセットして。
するするするする…巻けてきた。
「では、べた踏み!!」
ふぃぃぃーん…「ぱち。」
巻けた、巻けた。
はずみ車を、締めて。
ボビンケースにセットして、
釜にセットして…続きだぁ!
…下糸が、からんだ?
「ボビンケース外して、釜の分解!!」
ミシン傾けて、釜が見えるようにして。
ぱち、ぱち。よっと。
お。見事にからんでる。
釜を外して…「ふっ、ふーーっ!!」
こんなもんかな。…戻してっと。
下糸、すくって…「でてきたー!」
続き、続き…っと。
布の端始末とか、まつり縫いとかは、
カム式ミシンだと、
「適切なカムを選ぶ、必要があるので」
小学3年生では、
うまくいかなかったの。

「カム」自体は、
現代の家庭用ミシンにも、
入っているものには、入ってます。
昨日のブラザーのミシンも、そう。
「ダイヤルを使って、
 適切なカムの組み合わせを、
 選ぶ」という、感じで。
コンピュータミシンだと、
コンピュータ制御、だけどね。

あの家具調ミシン、ね。
案外ムリが効いて、いいんだけどねー…
「家具ごと移動させないと、
 いけないので」
昨日のブラザーのミシンに、
がんばって、いただきましょう。
あの家具調ミシンは、
使いやすいんだけど、ねー。
フットコントローラー、べた踏みで
ながーい直線を縫っていて…
「最後…留め縫いで、いいか。
 送り歯調整に右手をかけて…
 今だっ!」がこっ!
いち、に、さん、し「すとっぷ!」
押さえを上げて、
できあがりー…みたいな、感じで。

今、押さえを上げるレバーは、
針の右上、だけど。
黒の足踏み式ミシンから、
家具調ミシンあたり、までは
「レバーは、針の真後ろ」だったので…
ブラザーのミシンを使っていて、
押さえを上げようとして…
「左手を、ミシンの後ろに回す」
…あれ、ない。「違うんだった!!」
つい、やっちゃう。
コレは慣れるっきゃ、ないねー。
(324号)