本中で覚えた、歌ではあるが。
…あれ?杉田先生がやったんだっけ?
英語の梅原先生が言い出して、
歌ったような気も、する。

…時は流れ、
浅草の場末のスナックにて。
「あの、七里ヶ浜の歌、
 ありましたよね!!」
「あー!
 ましーろきぃーふじーのねぇー
 みどーりのぉーえのーしまー♪」
「よくご存じですね!!」
「学校でやりましたからねぇ、
 七里ヶ浜の哀歌」
「真白き富士の嶺、だって」
「え!七里ヶ浜の哀歌、でしょ」
「だから、真白き富士の嶺、だって」
「納得いかない。
 カラオケのアレ。アレ」
「ほらぁ。真白き富士の嶺」
「あ?記憶と違うなぁ」
「歌うの?」
「マイクちょーだい」

えー、ただいま調べました所。
「本来は」真白き富士の嶺。
もしくは、真白き富士の根。
「ところにより」
七里ヶ浜の哀歌、だそうです。
ただ、歌の成立が明治43年なので、
はっきりしない部分も、
なくは、なく…の、模様。

そして、浅草の場末のスナックは。
「おばあちゃんが亡くなったので、
 なくなりました」
ツケ残したまんまなんだけど、
店がなくなって、払えなくなりました。