【放談住宅 2021/06/01】
「…くたびれた。
 本気で、くたびれた」
「何してたん…」
「パソコン配って、歩いてた。
 パソコンいかがッスかー
 パソコンいかがッスかー、って」
「なんの商売…」
「いや、一部端末入れ替えで、
 山のように端末が届いたんで、
 管理番号見ながら、
 使用者の方に渡してたんだけどね。
 …40台くらい。
 足の裏がパンパンになるという、
 貴重な体験をしました。
 夜中だし、一回寝たし、
 適当なことを吹かして、
 記事にしてしまおうか、と」

「自民党のアレは、どないなもん?」
「あーーー。
 …リトマス試験紙みたいな
 もんだと、思うけど、ね」
「反応が、っちゅーこと?」
「あたしも、ついこないだまで、
 怖がってたくせに、
 今では当事者ヅラ、
 してますけど、ね?
 相方は、東大阪の小さな工場の、
 ゴミ捨て場あさって出た、
 適当な板切れと、ぜんまいを、
 あたしが適当に組み上げたから、
 …まぁ、当事者側だよね」
「雑な扱いやなー…」
「だから、非当事者のことは、
 あたしらには、わからんのよ。
 …知っちゃったことは、
 忘れられないから、ね」
「ふんふん」
「で…あれが、『大多数』って
 訳でもないでしょ?
 …けど。
 非当事者の反応としては、
 ま、あーいうことも、
 あるかも知れない、と」
「あそこまで、表立って言うかぁ?」
「いや、むしろ、そこ。
 国会議員が審議してるんだから、
 腹割って、正直なことを
 しゃべってくれないと、
 砂上の楼閣になっちゃうじゃん。
 口当たりのいいところだけで
 固められても…ね。
 まぁ…だから、『こちら側』としては、
 出方がひとつ、わかった…って
 いうことじゃ、ないかな?」
「知らん人が、どう、考えとるか、と」
「そうそうそう。
 あの手の人が、『いる』ということが
 わかっただけでも、ね?
 こっちとしては、出ようがあるじゃん。
 …適当に猫かぶれば、よろしい。
 これは、『あざむく』と言うより、
 『心を守ること』だと、思うよ?」
「…なるほど」
「けど、あの発言が、
 『正直』か、と言うと、
 疑問符がつかなくも、ないけどね。
 『選挙区の年寄りに向けた発言』と
 とらえてみると。
 『あの先生は、わかっている。
  野党の連中とは、違う』となり、
 票が入ったら、嬉しいよね。
 そろそろ選挙の雰囲気が、来る頃だし。
 そりゃー、自民党の先生だもん。
 発言に、二重三重のフィルターを
 上手く使って、頂かないと。
 蓮舫みたいに、キーキー騒げば
 いいってもんじゃ、ないでしょ?
 そして、冷たい言い方ですが。
 …年寄りは、放っておけば、死ぬから。
 まぁ…堂々と、
 あの発言ができる立場って、実は、
 自民党の国会議員しか、
 ないかも知れないよね。
 現実問題としては。
 この後、調整役が入って、
 次か、その次あたりの国会で、
 それなりの形で、
 成立するんじゃ、ないかね。
 そもそも、今この瞬間でも、
 憲法一一条の、基本的人権、
 一三条の、幸福追求権、
 一四条の、法の下の平等があるからね。
 差別を封じることは、
 できない訳では…ないんじゃない?」
「けっこう呑気に、構えてるんやね」
「ものすごく、身勝手な発言ですが。
 …あたしは現状、困ってないので」

「それより、困っているのはー。
 …リキッドファンデなのよ。
 使ったことないから、
 わかんねぇー…
 MAYBELLINEで、
 いい感じのリキッドファンデがあって、
 明るめ、お安めで、
 いい感じなんですがー。
 お店にテスターがあったので、
 手の甲で試したけど、
 『何が正解だか、わからん』…と、
 とりあえず、帰ってきました」
「俺にも、わからん」
「どうやら、
 うすーく、うすーく伸ばすのが
 コツ、のようでして。
 ただ、それだとあたしには
 困る場所が、ある。
 …ひげ色隠しで、オレンジのチーク
 乗っけてる、口のまわり!
 スポンジで叩き込むように乗せれば、
 大丈夫…かなぁ?
 お試しで、買ってみようかな」
「なんぼ?」
「2千円しない。お安い。
 そしてもう一つ、疑問。
 …精神科デイケアにいた、あの化け物、
 何を、どう、塗ってたの???
 あんな、『塗った筋が、わかる』ような
 厚く塗れるもの、なに??
 まさか。
 補色系の『下地』だけ、塗ってた??」
「な、な、なんとも」
「まぁ、ゆっくり研究、だなー…」

「あー…夜が明けて、きたけど。
 1~2時間は、寝られそうだね。
 …おやしみ。」
「寝てるか、食ってるか、やな」
「人生、そんなもんー」
(395号)